糖尿病コラム

簡単!続けやすい!4つの生活習慣改善でできる高血圧の下げ方とは!?

2型糖尿病の方で高血圧もある方は毎日の血糖コントロールに加えて、血圧コントロールも大変です。
なんとか血圧の方だけでも手軽にコントロールしたいものですよね。

ところで2型糖尿病と高血圧、一見全く関係のない病気のようですが実は深い関係があるのです。

そこで今回は、2型糖尿病と高血圧の関係を解説し、身近な生活習慣を改善することでできる血圧の効果的な下げ方をご紹介します。
(*以下、糖尿病=2型糖尿病)

■ 糖尿病と高血圧の間には深い関係がある?!

一体、糖尿病と高血圧にはどんな関係があるのでしょうか。

高血圧の方が糖尿病になる割合も高血圧ではない人と比較して2〜3倍も高いということが明らかになりました。

そして近年の研究結果によって糖尿病と高血圧の深い関係が明らかにされたのです。
その関係とは「インスリン抵抗性」です。

インスリンは、血糖値を下げる働きをするホルモンです。
血糖値が上がる要因はインスリン分泌不全とインスリン抵抗性の2つがあります。

     

インスリンと血糖値


            図1;インスリンと血糖値上昇 (武田薬品工業ホームページより引用)

このうちの一つ、「インスリン抵抗性」は、膵臓からインスリンは分泌されているのに、うまく細胞で使うことができずに血中の糖(ブドウ糖)の濃度が高くなってしまう現象のことです。

簡単に説明すると、「インスリン抵抗性が高い」とは「インスリンが効きにくい=血糖値が上がる」ということになります。

血糖値が上がると、それを下げようとインスリンがさらに分泌されます。このインスリン、実は腎臓にも働きかけます。腎臓でナトリウムを体内に引き止める作用をするのです。

ナトリウムは塩分のもとですね。これが体内にたまると、人間の体は余分なナトリウムをなんとかして押し出そうと高い圧力をかけるので血圧が上がってしまう、これが高血圧のメカニズムの一つなのです。


このように糖尿病と高血圧は、遺伝や肥満・運動不足・ストレスなどの環境要因から成る「インスリン抵抗性」という共通項が膵臓にも腎臓にも影響していることがわかってきたのです。
だから糖尿病と高血圧を併発している方が多いのですね。


高血圧の下げ方

   
       図2;インスリン抵抗性による高血圧発症のメカニズム
(札幌医科大学;メタボリックシンドロームから見た高血圧アプローチより)

■インスリン抵抗性を改善しよう!簡単に出来る4つの生活習慣とは!

糖尿病も高血圧も効率良くそして効果的に改善するためには、
インスリン抵抗性を改善することが早道です。

それでは、身近な生活習慣を変えるだけで簡単に出来る方法をご紹介しましょう。


□その1「適正なカロリー」
糖尿病の食事療法に準じて、過食を避けて適正なカロリーを保ちましょう。

適正なカロリーとは、日本糖尿病学会の決めた食品交換表の基準より設定された方法により、身長から標準体重を計算し、身体活動量を掛け合わせて算出します。


<計算式>
標準体重(kg)=22×身長(m)×身長(m)
適正摂取カロリー=身体活動量(kcal)×標準体重
身体活動量の目安 は、次の3つの身体活動レベルから一番自分に近い物を式に入れて計算して下さい。

インスリンと血糖値


軽労作;デスクワーク主体の職業、生活の大部分を座って過ごす場合・・・25〜30kcal
普通の労作;立ち仕事が多い職業、通勤や買物などの軽い運動をする場合・・・30〜35kcal
重い労作;力仕事が多い職業、余暇に活発な運動をする場合・・・35kcal


□その2「栄養バランスの良い食事」
これも糖尿病の食事療法を実践し、脂肪分の多い食材は避け、バランスの良い食事を摂るように心がけましょう。糖尿病で病院に通っている方は、医師から食品交換表の分類に合わせてバランスよく食事をとるように指導されているかと思いますが、厚生労働省と農林水産省が作成した「食事バランスガイド」もわかりやすいので参考にしてください。


食事バランスガイド


図3;厚生労働省ホームページより「食事バランスガイドについて」

□その3「日中の適度な運動」
適度な運動というとどのくらいなのでしょう。
軽すぎても運動になりませんし、逆に激し過ぎる運動は血圧や心臓に負担がかかるので良くありません。
つまり、年齢、体力、健康状態、性別などによってそれぞれ「適度な運動」の量が変わってくるのです。
例えば20代の男性ならジョギングを30分くらいはできますが、70代だとそんなに長時間はできません。
一般的に「適度な運動」といえば、1日に30分〜60分程度、歩行・自転車・水泳などのいわゆる有酸素運動と呼ばれる運動を週3回くらいしましょうと
推奨されていることが多いのですが、どの年齢でも健康状態でも言えるポイントは「話をしながらできるくらいゆっくりな運動を30分する」というのが目安になります。



□その4「早寝と十分な睡眠時間」
睡眠不足は2型糖尿病や肥満のリスクを高めることが明らかになりました。2012年10月にAnn Intern Med誌に掲載されたのです。通常なら睡眠時間8時間のところ4〜4.5時間に制限した場合、脂肪細胞のインスリン感受性が低下することがわかったのです。

また、同じく2012年にオランダのライデン大学医療センターの研究報告により、なんと睡眠不足は、インスリン抵抗性を高め、高血圧や糖尿病の悪化に関与していることが報告されました。


しかも、たった一晩の睡眠不足でもインスリン抵抗性が高まってしまうことがわかったのです。
規則正しい生活を送り、十分な睡眠をとりましょう。

一見、全く関係なさそうな糖尿病と高血圧ですが、実は「インスリン抵抗性」という共通点が合ったのですね。
糖尿病と高血圧が重なると、動脈硬化や脳血管障害、虚血性心疾患のリスクも高くなりますから注意したいですね。


インスリン抵抗値

        
          図4;インスリン抵抗性による芯血管疾患発症率
(札幌医科大学;メタボリックシンドロームから見た高血圧アプローチより)

■ まとめ

2つの病気を別々に改善するとなるとなかなか大変です。

ところが「インスリン抵抗性を改善する」ということを意識すれば、どちらにも改善が期待できるわけです。

いきなり全部の生活習慣を変えるのは大変です。
また、せっかく取り組んでも途中でやめてしまってはもったいないですし、是非続けられそうなことから1つずつはじめてみて下さいね。

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