あなたは知っていますか? 隠れた糖尿病の発症リスク「異所性脂肪」とは?
脂肪はいろんな場所に蓄積します
脂肪の多くは、皮膚の下などの「皮下脂肪」や、内臓の周りの「内臓脂肪」といった脂肪組織に蓄積するものです。しかし、割合こそ多くはないものの、脂肪はそれ以外の筋肉や臓器といった場所にも蓄積されます。これが「異所性脂肪」と呼ばれているものです。
「やせメタボ」という言葉を聞いたことはありませんか? これは一見するとやせているにも関わらず、生活習慣病を発症しやすい人のことを指しています。この「やせメタボ」の方は、異所性脂肪が多い可能性があります。
異所性脂肪が多い方や、やせメタボの方は、体重がそれほど多くなくBMIでは肥満と判定されない可能性も高く、肥満ではない(と本人も周りも思い込んでいる)ことが多いようです。けれども実際には、蓄積された脂肪がインスリン抵抗性を高め、一般的な肥満と同様に、重大な糖尿病の発症リスクとなるのです。そのため、異所性脂肪の多い方は、やせているにもかかわらず、生活習慣病を発症してしまう危険性を含んでいます。
日本を含めたアジア系の国ではこうした「やせメタボ」の傾向が高いことが明らかになっています。特に注意をする必要があるといえるでしょう。