糖尿病は死亡につながる疾患と関連。長寿のために積極的な対策を
糖尿病患者さんの平均寿命は短い
英国のオックスフォード大学からなる研究チームは、中国の10の地域に住んでいる30歳から79歳までの中国人51万2,869人を対象に、糖尿病患者さんとそうではない人の死亡リスクの違いを比較しました。
2004~2008年から2014年にかけて、平均7年間に渡って追跡調査をした結果、糖尿病患者さんの死亡リスクは、そうではない人に比べて2倍近くも高くなることが示されました。
50歳以下で糖尿病と診断された人がそれから25年間生きられる確率は38%と低く、そうではない人の69%に比べて、半分近くの数字になっています。この影響は平均寿命にもあらわれており、調査対象になった糖尿病患者さんの平均寿命はそうではない人に比べて、9年間も短いこともわかりました。
近年の中国では、都市部を中心に生活習慣の欧米化や自動車の普及による運動不足が深刻であり、糖尿病患者さんの割合は10年間でおよそ2倍も上昇しています。研究に携わったオックスフォード大学の教授は、若い世代の糖尿病患者さんが世界的に増加していることを指摘した上で、「糖尿病の治療と予防の方法をさらに改善していく必要がある」と述べています。