糖尿病コラム

糖尿病には肥満の解消だけじゃ不十分!!「運動不足」も解消しよう!

運動療法は、食事療法と併せて糖尿病の大事な基本治療法の一つです。
ではどうして糖尿病患者さんには、運動をすることが勧められているのでしょうか。


今回は糖尿病と運動不足の関係についてまとめます。


なぜ運動が必要なのか?〜糖尿病と運動不足の関係

糖尿病治療における運動の一番の目的は、肥満の予防や解消にあると思われがちです。
確かに、体を動かし筋肉を使うことでエネルギーを消費するので、肥満に対する予防・解消効果が期待できます。

しかし、運動に期待する効果には、それよりも大切なことがあります。
筋肉を動かすために必要なエネルギーのもとは、ブドウ糖。
運動すると血液中の余ったブドウ糖(血糖)が細胞に取り込まれ、エネルギー源となるため、血糖値が自然と下がって行きます。
つまり糖尿病治療における運動の最大の目的は「血糖コントロールを良好にすること」なのです。

また、運動を日常的に継続することによってインスリン感受性(*)を改善し、血液中のブドウ糖を細胞へ取り込む働きが促進され、血糖の改善に期待できます。
このように、運動には単に肥満予防・解消ということ以上に、糖尿病患者さんにとって重要な意義があるのです。
*インスリン感受性:インスリンの効きやすさ


運動不足を防ぐ!家でできる「ながらエクササイズ」

最新の糖尿病の研究からは、筋肉の疲労が起こりにくく運動を継続しやすい「有酸素運動」と、筋力を向上させ基礎代謝を上げることでエネルギーを消費しやすい体を作る「レジスタンストレーニング」を組み合わせる方法が、糖尿病患者さんのインスリン感受性の改善と血糖値の改善に効果的であると言われています。

これらの運動は、必ずしも外でしかできない運動ではありません。
工夫次第で家の中でも十分に行うことができます。
運動時間の目安は、日本糖尿病学会の糖尿病治療ガイドで推奨されている運動時間を基準に、1回15〜30分を1日2回するのが望ましいでしょう。


○有酸素運動

有酸素運動の代表といえばウォーキングやジョギングですが、家の中で行うならラジオ体操なども有酸素運動になります。
音楽や動画に合わせてできる身近なプログラムがあるので手軽にできておすすめです。
運動時間もわかりやすいので、目標時間や体調に合わせて何セットか行うと良いでしょう。


○レジスタンストレーニング

次にレジスタンストレーニングです。
難しそうに聞こえますが、いわゆる筋力トレーニングのことです。
家の中で行うなら手軽なスクワットやダンベル体操がおすすめです。

例えば、ダンベル体操の場合、片腕ずつ交互に上に押し上げる運動10回を1日に3セット行います。
レジスタンストレーニングは毎日続けると、筋肉を傷めてしまうので、週に2〜3回が目安です。


無理なく運動習慣をつけるには?

これまで運動習慣がなく何から始めたら良いのかわからない、運動が苦手でなかなかスタートに踏み切れない、途中で挫折してしまう・・・など運動習慣をつけるには最初は少し大変に思うかもしれません。
はじめから短期的な効果を求めすぎて、体力以上のハードな運動や30分以上の長い運動を無理してすると、運動そのものが続かなくなってきます。
糖尿病の運動療法は、軽い運動でもとにかく継続することが大切です。
はじめは簡単で少し短めの運動でも構いませんので、無理のない範囲でまずは運動することをスタートしましょう。
慣れてきたら時間を少し長くする、運動の種類を増やすなどして運動を徐々に習慣化しましょう。


また、運動したくても忙しくて時間がないという方は、「通勤時に一駅分歩く」、「買い物には徒歩で行く」、「窓や床の掃除は雑巾を使う」など、日常生活の動きを運動に意識的に変えて体を動かす工夫をしましょう。


また、運動した日にはカレンダーにチェックを入れるなど、目に見える記録を残すことはモチベーションを上げる方法としておすすめです。


合併症予防のためにも適度な運動が大切。運動の可否や内容は医師と相談

糖尿病患者さんの血糖値改善には、運動不足の解消が一つのカギとなります。
運動は継続することが何よりも大切。自分に合った運動を見つけて、楽しみながら体を動かしたいですね。

ただし、糖尿病の病状や合併症の有無によっては医師の指示で運動に制限が出る場合がありますので、医師に確認の上、運動療法をスタートするようにしましょう。

またインスリン療法を行っている場合でなくても、激しい運動を長時間行ったり、空腹時に運動したりすると低血糖を起こしてしまうことがあるので、運動内容や時間帯なども医師のアドバイスを受けておくと良いでしょう。


運動時の基本事項として、体調不良や天候不良のときは無理をせず、運動前後の水分補給や準備体操・整理体操などもきちんと行ってくださいね。

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