糖尿病網膜症で起こる「糖尿病黄斑浮腫」とは

糖尿病を患うと、高血糖が続く影響で血管や神経が徐々にダメージを受け、さまざまな症状が出てきます。

目の網膜の血管は細くて繊細なため、ダメージを受けやすい部位。ここに障害が及ぶと「糖尿病網膜症」を発症します。糖尿病網膜症では、目がかすむ、見えづらいといった症状が出ることがありますが、それらは「糖尿病黄斑浮腫」と呼ばれる状態によって引き起こされていることがあります。

今回は、糖尿病網膜症における「糖尿病黄斑浮腫」について見ていきましょう。

糖尿病黄斑浮腫とは?

糖尿病網膜症は、糖尿病の三大合併症のうちの一つで、糖尿病患者さんの15.0~23.0%が罹患していると言われています。糖尿病網膜症は糖尿病と同様に、初期の段階では自覚症状が出づらいため、知らぬ間に悪化して、最悪の場合は失明してしまうこともある怖い病気です。

「糖尿病黄斑浮腫」は、糖尿病網膜症のどの病期にも発症します。「浮腫」とは、つまり、「むくみ」。糖尿病黄斑浮腫は、高血糖でダメージを受けた網膜の細い血管にコブができたり、血管内から血液中の成分が漏れ出て、黄斑部と呼ばれる部位がむくんでいる状態のことを言います。

“黄斑”って何?糖尿病黄斑浮腫の症状は?

私たちは、目から入った光の情報を角膜や水晶体を通して、網膜で識別してものを見ています。「黄斑」は網膜の中心あたりにあり、少し黄色っぽい色をしている部位。ものの詳細を見分けたり、文字を読んだりなど、私たちの視力において最も重要な働きを持っています。

黄斑浮腫により、黄斑がむくんでしまうと、

  • 視力が落ちる
  • ものがかすんで見える
  • ものが歪んで見える
  • 視界に見えない箇所が生じる

といった視力障害が出ます。

黄斑浮腫の悪化を防ぐ治療法は?

黄斑浮腫は、細い血管にコブができていたり、傷ついたりすることが原因のため、抜本的な治療は難しいと言われていますが、症状の悪化を食い止めたり、改善のために次のような治療が行われます。

◎レーザー光凝固

血管にコブができている場合に、その部位にレーザーを照射して焼き固めたり、むくみのあるところにレーザーを当てることによってむくみの改善する治療。

◎ステロイド薬注射

ステロイドは炎症を抑える薬。これを眼球に注射することによって、炎症を鎮め、むくみを改善する治療。

◎硝子体手術

黄斑浮腫が起きていると眼球内にあるゼリー状の硝子体に炎症物質が溜まるため、硝子体を除去するする治療。浮腫の起きている網膜上の薄い膜を取り除くなどの処置もおこなわれる。

◎抗VEGF薬注射

糖尿病黄斑浮腫は、「VEGF(血管内皮細胞成長因子)」という物質が関わっていることが分かっており、この「VEGF」の活動性を失わせる抗体である「アバスチン」を眼球内に注射する治療。

糖尿病患者さんで目に異常を感じたら早めに受診、また眼科の定期健診を

目がかすむ、目が疲れるなどの症状は健康な人でもよく起こること。そのため、特別な異常がない限り、すぐには診察を受けないことも多いかもしれません。しかし、糖尿病網膜症のように初期段階の自覚症状が乏しいと、気づいたときにはかなり進行してしまっていて治療が困難ということもよくあることです。

糖尿病患者さんは、目に異常を感じたら早めに受診することはもちろん、特に特別な症状がない場合にも眼科医による定期検診を欠かさず受けるようにしましょう。

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