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糖尿病治療の最大のカギは早期発見~今すぐできる!セルフチェックと診察のすすめ

自覚症状に乏しく、静かに進行する糖尿病は、その進行具合により様々な合併症を引き起こします。命に関わる大きな病の原因にもなる非常に恐ろしい病気なのです。
どのような病気でも共通して言えることですが、『早期発見』が治療の大きなカギとなります。
行動なくして早期発見は不可能といえます。そのため、日々の生活習慣を見つめなおすことが非常に重要となってくるのです。

1.糖尿病になりやすい体質や生活習慣のセルフチェック

以下のチェック項目は、厚生労働省より発表されている糖尿病になりやすいかどうかのチェックリストです。

  • ・太っている(肥満)
  • 野菜や海草類をあまり食べない
  • 食べ過ぎている
  • 朝食は食べない
  • お酒をたくさん飲む(飲みすぎ)
  • ドリンク剤をよく飲む
  • おやつを必ず食べる
  • 運動不足である
  • 脂っこいものが好き
  • ゆっくり休めない
  • 甘いものが好き
  • ストレスがたまっている
  • 夕食が遅く極たんに多く食べる
  • 40歳以上である
  • 食事時間が不規則
  • 妊娠中に血糖値が高いと言われたことがある
  • 家族や親戚に糖尿病の人がいる
  • 出典:厚生労働省

    一見すると誰にでもあてはまるような項目ばかりですが、それだけ糖尿病は日本人にとって身近な病になってしまっていると言い換えられます。
    これらの項目は当てはまる項目が多いほど、より糖尿病にかかりやすい、あるいは糖尿病の疑いがあるとして指標とされています。

    2.糖尿病の基本検査~血圧・血糖値について

    糖尿病の早期発見・治療において、上記の生活習慣チェックと併せて、積極的に行いたいのが血圧や血糖値のチェック・検査です。具体的に数値で指標が出ている重要な項目です。

    1)糖尿病と血圧の関係

    一般に糖尿病患者の半数以上が高血圧と言われています。これには血糖値が大きく関わっています。血中の糖の濃度が高くなると、正常に戻すために体の細胞から水分が排出されてしまいます。
    排出された水分は腎臓から吸収され、血液そのものの量が増えるために、血管への圧が高くなります。

    この状態のことを高血圧といいます。
    また、生活習慣のチェックにもあるように、太っている人・肥満の人には血圧を上げる作用のあるホルモン(アドレナリンやノルアドレナリンと呼ばれます。)が多く分泌されるために血圧が高くなります。

    ◎血圧の基準
    ・至適血圧:収縮期血圧120mmHg未満かつ拡張期血圧80mmHg未満
    ・正常血圧:収縮期血圧130mmHg未満かつ拡張期血圧85mmHg未満
    ・正常高値血圧:収縮期血圧130~139mmHgまたは拡張期血圧85~89mmHg未満
    ・Ⅰ度(軽症)高血圧:収縮期血圧140~159mmHgまたは拡張期血圧90~99mmHg
    ・Ⅱ度(中等症)高血圧:収縮期血圧160~179mmHgまたは拡張期血圧100~109mmHg
    ・Ⅲ度(重症)高血圧:収縮期血圧180mmHg以上または拡張期血圧110mmHg以上
    ・収縮期高血圧:収縮期血圧140 mmHg以上かつ拡張期血圧90mmHg未満
    ※収縮期は、一般に血圧計測時に“上”の値とよばれるもので、拡張期は“下”の値とよばれるものです。

    一般的にⅠ度高血圧以上のものが高血圧と定義づけられていますが、正常高値血圧も高血圧に移行する可能性が高いため、生活改善が求められるラインとなっていますし、糖尿病の方では治療が開始されることがあります。

    ■出典:厚生労働省 高血圧ホームページ   対象:一般成人(20歳)以上とする。

    2)血糖値の基準と糖尿病における危険ラインについて

    糖尿病の早期発見および診断の基準として、血糖値を測定するのは必須項目です。

    ◎血糖値による糖尿病の診断基準
    ・空腹時の血糖値が 126(mg/dl)以上
    ・75g のブドウ糖の摂取2時間の血糖値が 200(mg/dl)以上
    ・常に血糖値が 200(mg/dl)以上
    ・ヘモグロビンA1c(HbA1c)の値が 6.5% 以上

    参考:糖尿病診療ガイド2012-2013

    ※ヘモグロビンA1c(HbA1c)値とは、赤血球に含まれるヘモグロビンにブドウ糖が結合したもので、体内にとどまる期間が長いため、血液検査日から約2か月の血糖の状態を調べることができます。長期間の血糖の状態が分かるようになり、より正確な診断が可能となりました。

    3.体験談を通して学ぶ、早期発見時の症状や治療

    ここで、糖尿病を早期発見できた方の実際の声・体験談をご紹介します。

    ◎40代 男性の例

    勤め先の会社では毎年健康診断が行われています。20代、30代前半では検査で異常を指摘されることはありませんでしたが、30代中盤の健康診断の際、血液検査で「糖尿病の疑いがある」という結果が出ました。

    それは空腹時の血糖値が糖尿病と断定はできないものの、やや高い値(124mg/dl)を示したためです。加えて血圧も、やや高めでした(上記指標での正常高値血圧と言われている値)。

    それまではただの会社行事の感覚で受けてきた健康診断ですが、このような指摘を受けて改めて糖尿病について考えるようになり、日々の生活をセルフチェック(厚生労働省にて公開されているリスト)で確認してみました。

    30代中盤になり、20代の頃と比べて明らかにお腹が出てきました。また、仕事が忙しいため規則正しい生活をしているとは言えず、お酒は毎日では無いものの付き合いが多く、飲む量は多いほうでした。
    平日の昼食はほぼ外食で栄養のバランスなど考えたこともありません。改めてあてはまる項目が多いことがわかりました。

    体調においては自覚症状などありませんでしたが、念のため、病院で検査を受けてみることにしました。
    受けた検査は『糖負荷検査』というもので、75g のブドウ糖の摂取2時間後に血糖値を測定する、というものでした。時間はかかりますが検査自体はとても簡単に感じました。

    検査の結果は『境界型糖尿病』とのことでした。

    ※境界型糖尿病とは、上記のような糖負荷検査での血糖値が140~199mg/dlを示すもので、正常値とも糖尿病であるとも言えない境目のことです。

     参考:糖尿病診療ガイド2012-2013
    糖尿病の予備群ではあるものの、これは早期発見ができたということなのです。

    しかし、今は症状などは全くないものの、放っておくと確実に進行し、糖尿病になると言われました。

    医師からの指示は、定期的な通院での血糖値の検査と投薬に併せ、日々の生活改善を指摘されました。糖尿病の早期発見時の最大の治療は生活改善と言われました。食事療法に加え、適度な運動をすることです。いきなり生活スタイルを変えることは難しいですが、食事の内容(野菜を多く摂り、炭水化物や油ものを控える)や、酒を飲む量などは意識して気を付けるようにし、なるべく歩くように心がけました。

     40代となった今でも、このような生活は続けています。血糖値や血圧が常に正常値にあるという状態ではありませんが、進行がきわめて緩やかであると判断されています。
    (診断としては、現在も境界型糖尿病の状態です。)

    4.最後に

    糖尿病の可能性や、なりやすい体質について体験談を交えて述べてまいりました。実際に早めに発見し、すぐに治療を行っている方のお話をまとめますと、自覚症状が全くなくても、健康診断も含め病院での診察が大きなきっかけであることは明らかです。

    症状に乏しいといわれる糖尿病だからこそ、自身の感覚だけに頼らずに、まずは病院に行って診断を受けることが最重要なのです。糖尿病は早期発見ができれば、それだけ治療の負担も症状の進行も穏やかになりますし、日常生活を送りながら治療を進めることができるのです。

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