これで数値に迷わない!糖尿病検査の基準値と治療目標値を一挙紹介

糖尿病と付き合っていくには、日々の血糖コントロールが不可欠です。
そのためには、血糖値やヘモグロビンエーワンシー(HbA1c)など、血液中の糖の状態を知ることができる検査の正常値を自分でも知っておくことが大切です。

とはいっても、検査の種類は複数あり、それぞれの基準値と治療目標値を把握するのは至難の業。

今回は、検査ごとの基準値と治療目標値を分かりやすく整理してみたいと思います。

糖尿病に関する検査とその基準値

糖尿病の病状を知るための検査は血糖値やHbA1cだけではありません。
ここでは、医療機関で行われている糖尿病に関する検査とその基準値、治療の上での目標値をご紹介します。

検査のタイミングは?

病状によって通院や検査の時期は異なります。
ですが、HbA1cならば、過去1~2か月、グリコアルブミンは過去1か月の血糖状態が把握できるので、過去の治療状況を把握するためにも、HbA1cは1~2か月ごとに、グリコアルブミンは1か月以上の間隔を開けて検査を行い、治療方針の変更や決定に役立たせます。

1) HbA1c検査

検査方法:平常時採血
HbA1cの値は過去1~2か月の血糖値の平均を表します。
HbA1cとは、血液中のヘモグロビンとブドウ糖が結合した物質です。
赤血球に含まれているヘモグロビンは、血中で酸素を運ぶ働きをしています。
血糖値の高い状態が続くと、ヘモグロビンに結合するブドウ糖の量が多くなるために、HbA1c値が高くなります。

  基準値
コントロール目標値
血糖正常化を目指す際の目標 合併症予防のための目標 治療強化が困難な際の目標
HbA1c(%) 4.6~6.2 6.0未満 7.0未満 8.0未満

(出典:日本糖尿病学会編2014-2015糖尿病治療ガイド)

2) 75gOGTT (75g経口ブドウ糖負荷試験)

検査方法:空腹時に採血
検査前日から検査時まで10時間絶食し、空腹時血糖値を測定。
その後ブドウ糖を飲用し30分後・1時間後・2時間後の血糖値を測定します。
この検査によって、空腹時の血糖値と食後の血糖値の推移を知ることができます。

OGTT検査
基準値
合併症予防のための目標
空腹時血糖値(㎎/dl)
70~109
130未満
食後2時間後血糖値(㎎/dl)
140未満
180未満

(出典:日本糖尿病学会編2014-2015糖尿病治療ガイド)

3) グリコアルブミン(GA)検査

検査方法:採血
グリコアルブミンは、血中のたんぱく質であるアルブミンとブドウ糖が結合した物質で、血糖の量が多いほど高い値を示します。
グリコアルブミン検査では、過去1ヵ月(特に直近の2週間前)から採血時までの平均血糖状態がわかります。

グリコアルブミン検査
基準値
GA値(%)
11~16

(出典: 日本糖尿病学会編2014-2015糖尿病治療ガイド)

4) 1,5-AG (1,5-アンヒドログルシトール)検査 通称:イチゴエイジー

検査方法:採血
1,5-AGはどんな食品にも含有する物質で(とくに大豆などの種子類に多く含まれる)、体の中に常に一定量が備蓄されている状態を保ち、尿糖と一緒に排せつされる特徴を持っています。
(出典:JAFRA日本食品機能研究会http://www.jafra.gr.jp/f98.html)

血糖コントロールの悪化が原因で尿糖が排せつされる状態になると、体内に貯蓄されている1,5-AGの量は少なくなることから、この検査の数値が低いほど血糖のコントロールができていないということになります。
1,5-AGは過去数日間の血糖状態を知ることができます。

1,5-アンヒドログルシトール検査 基準値 優良 良好 不良 きわめて不良
1,5-AG(μg/ml) 14以上 10.0~13.9 6.0~9.9 2.0~5.9 1.9未満

(出典:改訂第6版糖尿病専門医研修ガイド)

ヘモグロビンエーワンシー(HbA1c)だけでは不十分?!空腹時血糖の重要性

糖尿病の診断には、一般的には空腹時血糖値とHbA1cが用いられます。
特にHbA1cは、過去1~2か月の血糖状態が分かるため重要性がクローズアップされていますが、その一方で、HbA1c値が正常範囲内でも空腹時血糖値が高値を示すケースも多くあります。
糖尿病型の人ではHbA1cの値に個人差があり、HbA1cだけで糖尿病と診断することは困難であるとの研究結果も出ています。

そのため、糖尿病の診断や血糖コントロールには血糖値とHbA1c値の両方を目標値として設定し、維持していくことが大切とされています。
(出典:2010年6月発表「糖尿病の分類と診断基準に関する委員会報告」www.jds.or.jp/uploads/photos/946.pdf)

目標値をキープするためのポイントは?

血糖の状態を目標値にキープするのは「一日にしてならず」です。
まずは定期的な通院と検査によって糖尿病の病状を把握すること、自分が毎日続けられる食事と運動の習慣を続けることが大切です。

◆誰でも取り入れやすいおすすめ改善法

◎食事編

食事の順番を変える・・・食事を食べる時には、まず野菜類から食べ始めましょう。
野菜類に含まれる食物繊維は、消化吸収を穏やかにさせる効果や、食後血糖値の上昇を抑える効果があり、また早く満腹感を得られるので、食べ過ぎを防ぎます。

◎運動編

激しい運動よりも有酸素運動が◎・・・有酸素運動の中でも手軽にできるのがウォーキング。
会話をしながら歩けるくらいのペースがベストです。
飽きずに楽しく続けるためには、友人や家族を誘って一緒に歩くこともおすすめです。
また、ウォーキングのタイミングは食事から30分後程度が最も効果的です。

正しい数値目標を知り、糖尿病管理を

糖尿病は自覚症状が少なく、検査による数値が病状を知る上でとても重要な指数となります。
正しい基準値と治療目標値をしっかり把握して、日々の血糖コントロールに役立てていくことが糖尿病治療に必要不可欠。
そのため、検査結果をもらったらそのままゴミ箱へ…は絶対NG!
診断表を大切に保存し、過去の検査値の変動を見ながら治療を行っていきましょう。

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