歯が抜ける!?糖尿病患者さんは特に注意したい歯周病
糖尿病を患っていると、免疫力が低下してさまざまな感染症にかかりやすくなります。
糖尿病患者さんがかかりやすい感染症の一つが歯周病。
歯周病は、放っておくと歯が抜け落ちてしまうこともあります。
今回は、糖尿病とも関わりの深い歯周病について見ていきましょう。
糖尿病患者さんは歯周病のリスク2倍。糖尿病と歯周病は、互いに悪影響を及ぼし合う
糖尿病でなくても、歯周病は年をとるにつれて多くの人がかかる疾患。35歳以上の人の約8割の人が歯周病にかかっていると言われています。糖尿病患者さんの場合は、そうでない人に比べて歯周病にかかるリスクは2倍強。実に95%以上の人が患っているのです。
糖尿病患者さんは歯周病にかかりやすいだけでなく重症化もさせやすく、さらに歯周病があると糖尿病を悪化させる要因にもなる、という悪循環の相関関係があります。
- 高血糖により免疫力が低下。歯周病菌にかかりやすくなる。
- 高血糖により歯茎の血管が傷んでいるためダメージを受けやすく、歯周病を悪化させやすい
- 歯周病菌が血液に入り込んで全身にわたり、血糖コントロールに悪影響を及ぼすため、糖尿病悪化につながる。
糖尿病と歯周病の関係はその全容が解明されているわけではありませんが、糖尿病患者さんはより気を付けたい疾患の一つであり、糖尿病の合併症とも言えるのです。
下記のサイトでは合併症である歯周病の説明と、それ以外にも有名な合併症の紹介をしています。
◆サンスター社 糖尿病を放置するとヒドイ結果に!?- 6大合併症って何!?-
放っておくと歯が抜け落ちてしまうことも
歯周病は、歯周ポケット(歯と歯茎のすき間)に歯垢(プラーク)が溜まって細菌が繁殖し、炎症が起こる病気です。初期の段階では、歯茎が軽い腫れを起こす程度で自覚症状があまりありません。しかし、進行すると次第に歯周ポケットが深くなり、歯槽骨まで破壊して、最終的には歯が抜け落ちてしまうこともあるのです。
歯を失えば、噛む力が低下し、食事を満足に摂ることが難しくなるため、日々の生活に大きな支障が出てしまいます。
毎日の歯周病予防と、歯科医院での定期的な検診を
歯周病を防ぐには、毎日の正しい歯みがきが重要です。毎食後、丁寧に歯みがきを行い、口の中を常に清潔に保ちましょう。
そのためにも正しい歯磨きの方法を覚えることが重要です。今回は図解や動画コンテンツによって歯磨きの方法を掲載しているサイトをご紹介します。
また、糖尿病患者さんの場合は、血糖コントロールを良好に保つことが歯周病の予防にもつながります。
他の合併症を防ぐためにも、日々の食事療法や運動療法を適切に行いましょう。
定期的に歯科医院に行き、自分では取りきれない歯垢や歯石を除去してもらうことも大切です。
歯が抜けてしまうほど歯周病を悪化させる前に、しっかりとケアを行いたいものですね。