糖尿病コラム

軽い風邪も注意!糖尿病患者さんにおける「シックデイ」とは?

「シックデイ」という言葉を聞いたことがありますか?
文字通り直訳すると「病気の日」。

糖尿病患者さんは、風邪をひいたり、お腹を壊したりと、体調を崩すことによって糖尿病にも悪影響を及ぼしてしまうため、より注意をしなければなりません。
糖尿病患者さんが体調を崩してしまったときのことを「シックデイ」と呼び、その場合の特別な対策として「シックデイ・ルール」というものがあります。

ここでは、「シックデイ」と「シックデイ・ルール」について詳しく見ていきましょう。


他の病気にかかると、血糖値が上がる!

糖尿病患者さんが「シックデイ」に特別な注意をはらわなければならないのは、他の病気にかかると血糖値が上がってしまうからです。
軽い風邪や下痢など、健康な人であればさほど問題にならないような病気でも、糖尿病患者さんの場合にはうまく対処できないと、著しい高血糖によって死に至る可能性のある怖いものです。

ではなぜ、病気になると血糖値が上がってしまうのでしょうか?

私たちの体は病気にかかると、ストレスを感じ、さまざまなホルモンを分泌して病気を治そうと働きます。
しかしこの働きは血糖値を上げる作用があり、その上、唯一血糖値を下げるインスリンの働きも抑制してしまうため、より高血糖が促進されてしまいます。さらに、食欲不振・嘔吐・発熱・下痢などの症状があると脱水を起こしやすく、血液が濃くなって高血糖を招いてしまうということもあります。
このように、普段から血糖値が高めの糖尿病患者さんの「シックデイ」は重症化しやすいため注意が必要なのです。


絶対に覚えておきたい「シックデイ・ルール」

「シックデイ・ルール」は、手遅れにならないよう、病気になってから知るのではなく元気なときに基本原則は頭に入れておきましょう。


基本原則1.温かくして、安静に

当然のことに思えますが、仕事などの都合で無理をしてしまう方も多いようです。
どんな病気の場合にも、第一に無理をせず、体を温かくして休みましょう。
温かくすることで病気に対する抵抗力も上がり、回復が早まります。


基本原則2.かかりつけの医師に連絡、受診

食事がとれない、下痢・嘔吐が続く、38度以上の高熱が続く、激しい腹痛、高血糖が続く(250mg/dl以上)などの症状がある場合には、なるべく早めに受診するようにしましょう。
特に高齢者(65歳以上)は症状が急速に進行しやすいため、注意が必要です。
また、インスリン療法を受けている方で、注射量や経口薬の服用量が自分で判断できない場合にも必ず医師へ相談してください。
自己判断でのインスリンの中止や増量・減量は禁物です。

症状が軽い場合にも、1日様子を見て改善しないようであれば医師に連絡し、指示を仰ぐか、受診するようにしましょう。


基本原則3.こまめに検査して、症状をチェック

シックデイのときは、次のようなチェックをこまめに行い、異常や気になる点があればすぐに医師の診察を受けましょう。

 
  • 血糖値(自己測定していない場合は尿糖)
  • 尿ケトン体
  • 体温
  • 食事量、水分量
  • その他自覚症状   など

体調が悪いときにこまめにチェック・記録するのは大変かもしれませんが、医師の正しい処置を受けるためにも、家族などにも協力をお願いして、症状を細かく把握するように心がけましょう。


基本原則4.食事や水分、電解質をとる

シックデイのときは食事をとれなくなることも多いもの。しかし、できるだけ一日の指示エネルギー量(摂取カロリー)を摂るようにしましょう。
食事内容は、消化の良いものや炭水化物を中心に、摂取カロリーが保てるようにしましょう。
また発熱・下痢・嘔吐がある場合は脱水にも十分注意が必要です。水分や電解質(塩分・カリウムなど)をしっかり補給しましょう。


普段から自分の体調に気を配って、早めに対処を

健康な人よりも十分な配慮が必要な糖尿病患者さんの「シックデイ」。
自分の体のささいな変化を見逃さないよう、十分に気を配りたいものです。
軽い風邪でも早めに安静にするようにしましょう。
症状が軽いうちに対処すれば、回復も早くなります。


また、体調不良のときのために、シックデイ・ルールはよく理解しておきましょう。

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