大人だけの病気ではない、糖尿病は子供でもかかる可能性が

糖尿病というと、高齢者の病気であるというイメージが強いかもしれません。
しかし、最近では30~40代の若い人でも糖尿病を発症するケースはあります。

さらに、子供においても糖尿病は縁のない病気ではありません。
ここでは、子供の糖尿病について見ていきましょう。

1型糖尿病と2型糖尿病

子供の糖尿病を説明する前に、まず糖尿病の種類について説明しておく必要があります。

「国民病」とまで呼ばれているいわゆる糖尿病は、「2型糖尿病」の方です。
主に生活習慣や加齢、遺伝などが原因で発症し、日本の糖尿病患者数の95%以上を占めると言われています。

一方「1型糖尿病」は、その原因ははっきりとは解明されていませんが、脾臓の機能が何らかの原因で壊れ、インスリンが全く分泌されなくなって発症します。
1型糖尿病は全体の患者数は少ないものの、子供や若い人に多いのが特徴です。

子供に多い1型糖尿病。発症年齢、症状、治療法は?

1型糖尿病の発症するピークは、10~15歳。乳幼児や20~30代の成人にも見られます。日本では1年間に10万人あたり1~2人が発症します。

最初は風邪のような症状が現われ、のどの渇き、おしっこの量が増える、急に痩せる、などの症状とともに急速に進行します。
放っておくと命にかかわる状態にもなりかねないため、すぐにインスリン注射による治療が開始されます。
また、2型糖尿病で基本治療法となる食事療法や運動療法は、1型糖尿病ではあくまで補助的治療となり、血糖値の調節は基本的にインスリンで行っていきます。

現在、再生医療などの分野で研究が進められていますが、根治にはまだ時間がかかると言われているのが現状です。

子供でも2型糖尿病になることもある!

では、2型糖尿病は子供とは無関係なのでしょうか。

答えはNO。2型糖尿病も必ずしも子供がかからない病気ではありません。

確かに、日本の小学生においては2型糖尿病よりも1型糖尿病の患者数の方が多いですが、中学生では2型糖尿病の方が多くなります。
中学生では、10万人あたり4~7人が2型糖尿病を発症すると言われています。

子供の2型糖尿病の特徴と治療法

子供の2型糖尿病は、学校の尿検査で糖が出た場合に別途血液検査が行われ、高血糖状態が続いている場合に診断されます。
このとき自覚症状はほとんどありません。

しかしこのまま高血糖状態が続くと、将来若いうちに合併症を発症するリスクも高くなるため、早めの治療が勧められます。

◎子供の2型糖尿病の特徴

  • 1型糖尿病と比べ、自覚症状がほとんどない。インスリン治療も必要がないことが多い。
  • 大人の2型糖尿病に比べ、インスリンの分泌能力は高いことが多い。インスリンの効きが悪く、(インスリン抵抗性が高い)過剰にインスリンを分泌している状態。
  • 遺伝的要素が強く、家族、親せきに糖尿病患者さんがいる場合が多い。
  • 肥満傾向にある場合が多い。
  • 病気に対する理解を、子供本人と保護者がきちんとする必要があり、治療を疎かにすると早い段階で合併症が起きやすい。

治療は大人の2型糖尿病と同様に、食事と運動が基本ですが、食事については成長のための栄養をきちんと摂る必要があります。
肥満の場合にも極端に食事量を減らすことはありませんが、その度合いなどにより減量が必要なこともあります。

保護者がきちんと小児科医とコミュニケーションをとり、適切な治療を子供にする必要があります。

大切なことは、糖尿病とうまく付き合っていくこと

1型糖尿病も2型糖尿病も、血糖値が下がって安定するということはあっても完全に治るということはありません。
子供が発症した場合には、やはり保護者の方の管理が不可欠になります。
子供の将来を守るためにも、糖尿病とうまく付き合っていくことが大切です。

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