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【医師監修】フットケアで糖尿病の気になる「足病変」を予防しよう

糖尿病の合併症の症状にはさまざまなものがありますが、足の異変(足病変)もそのうちのひとつ。

ではなぜ糖尿病で足に異変が起きるのでしょうか?
ここでは、糖尿病における足病変の理由と、フットケアによる予防法などを見ていきたいと思います。

糖尿病の「足病変」って?主な症状とは

足病変は男性や、病歴の長い患者さんが罹りやすいと言われています。
糖尿病の足病変の主な症状は、

  • しびれ、冷え
  • 足がつる、こむらがり
  • 足の裏に違和感がある
  • 痛みを感じない、触ってもわからない

などがあり、糖尿病が悪化した場合、足の組織が壊死を起こす「壊疽(えそ)」から足を切断しなくてはならない状態に陥ることもあります。

足病変の自覚症状を知って早期回復を

足病変の発端となる症状は人それぞれ。
次に挙げるチェックリストで足病変の症状の有無を確認してみましょう。

1. 靴擦れやたこ、うおの目がある。
高血糖による免疫低下が懸念されます。
医師の診察を受け、血糖値検査などを受けて必要な治療を受けましょう。
そのうえで、外科医院を受診し傷の手当を受けることもおすすめします。

2. 原因は分からないが、気づかないうちに傷ができていた
痛みを感じにくい神経障害を起こしている恐れも。
傷を見つけたらすぐに消毒をし、傷の治りを観察しましょう。
2~3日たっても傷が膿んだままならすぐに医師に相談し指示を受けましょう。
また、予防策として毎日入浴時には鏡を用いて足の裏まで傷がないかをチェックするようにしましょう。

3. 手足の冷えが気になる(足の血行が悪い)
足の脈が触れない、人よりも手足が冷たい、足の色が青白いという場合は血行障害の可能性があります。
血糖コントロールにくわえ、循環器内科や血管外科への受診をおすすめします。

4. 電気毛布やあんかを使っていても熱さを感じにくい
感覚麻痺を起こし、低温やけどになりやすい状況です。
就寝時には暖房器具の使用を控え、火傷を予防しましょう。
また、お灸や携帯カイロの使用は控えましょう。

5. ウォーキング中にふくらはぎに痛みやしびれを感じる。
  横になっていても足が痛み、足を椅子やベッドから下に垂らすと痛みが治まる

これは「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」という症状のひとつで、高血糖によって足の血管が詰まる下肢閉塞性動脈硬化症という病気を併発している可能性があります。
この病気は進行が早いため、症状を自覚したらすぐに病院に行きましょう。

糖尿病で「足病変」が起きる理由とは

では、なぜ糖尿病になると足病変が現れるのでしょうか?

1. 細菌に感染しやすくなる
血中の白血球の一種である「好中球」は、身体に侵入してきた細菌を食べ殺菌をおこない感染を防ぐ働きをしています。
しかし高血糖が続くと、好中球の感染防御機能が低下してしまうため、感染しやすく、傷が治りづらい状態になります。
また、足は靴を履くため、蒸れて雑菌が繁殖・感染しやすいのです。

2. 足の血の巡りが悪くなる
足はもともと心臓から遠いので血行が悪くなりがち。
血液は、身体に必要な栄養分や傷の治りを早め、細菌から身を守るための「血小板」や「白血球」などを体中に供給し、老廃物を体外に排せつさせる生命維持に不可欠な働きを持っています。
しかし、高血糖状態では血液がドロドロになって流れが悪くなりやすく、細菌から身を守る成分が十分に供給されなくなるため、傷の治りが遅くなったり、悪化しやすくなります。

3. 傷に気付きにくい
高血糖は神経にもダメージを与えます。
感覚を司る神経に栄養が行きわたりづらくなると、足にしびれやこむら返りなどの症状を起こることがあります。
さらに神経の障害が悪化すると、しびれや痛みなどの感覚にも障害が生じて、足に傷ができても痛みに気が付かず手当が遅れてしまうという恐れもあります。

フットケア用品選びのポイント

足病変の予防のために、最適なフットケア用品選びのポイントをご紹介します。

★靴

サイズ:親指から1cmくらいの余裕がある
幅:横幅の一番広い部分(指の付け根部分)が緩すぎず締め付け感もなくフィットしている
留め具:靴ひも、もしくはマジックバンドで履き心地を調整ができる

★靴下

  • 柔らかく締め付け感がない
  • 吸湿性が高い
  • つま先に縫い目がない

★爪やすり

  • ガラス製のもの(手の馴染みがよく、仕上がりがよい。耐熱性があり消毒しやすい)

★爪切り

  • はさみタイプのニッパー(巻爪や細かい部分の爪の処理に向いている。切りすぎによる傷を予防できる)

病院をまたいで糖尿病の状態を共有 「フットケア地域連携パス」

主に大規模な病院が取り入れている他医療機関と連携してフットケアを行うための患者カードがあります。

糖尿病に対する療養指導や合併症チェックを定期的に行うため、フットケアの指導内容、栄養指導や眼底検査、動脈硬化の検査などの精密検査に結果をかかりつけ医やその他患者さんの関係する医療機関と共有するために用いられます。

現在のところ全ての病院で導入されているというわけではないので、興味のある方は医師に相談されてみてはいかがでしょうか。

日々の血糖コントロールとこまめなフットケアで足病変を予防

治療を怠り高血糖の状態が長く続くと、足病変のリスクは高まってしまいます。
今回ご紹介した症状に気が付いた場合には、すぐに医師の診察を受けましょう。

足病変は現在糖尿病患者さんの1~2%に見られる症状です。
日ごろから血糖コントロールやフットケアを十分に行っていれば予防できたり、発症しても軽度で済みます。
まずは、糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法をきちんと行っていきましょう。

参照・参考
京都医療センター│足潰瘍(かいよう)や壊疽(えそ)にならないために
国立国際医療研究センター研究所 糖尿病情報センター│フットケア
順天堂大学医学部附属順天堂医院 形成外科│形成外科フットケア地域連携パス
糖尿病チャンネル│要注意!糖尿病による足病変の恐ろしさと重要5チェック項目
糖尿病症状セルフチェック│糖尿病で壊疽(えそ)に至る場合も。糖尿病足病変を防ぐために気をつけたいこと

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