糖尿病による目の病気を徹底解明!血糖コントロールで目の合併症を予防しよう

糖尿病は長期間高血糖状態が続くことによって、体のさまざまなところに症状が現れます。

それには糖尿病による血管の障害が大きく関係しています。
糖尿病の血管障害には、脳梗塞や心筋梗塞、狭心症などの原因となる大血管障害と、腎臓、神経、そして今回のテーマである目の機能障害を引き起こす細小血管障害があります。
特に目の血管障害は最悪の場合、失明に至る危険性もあり、予防が重要な合併症のひとつです。

では、糖尿病による目の異変にはどういったものがあるのか、Q&A形式で見ていきましょう。

Q1.なぜ血糖値が高いと目の病気になるのでしょうか?

眼球を覆っている網膜にはとても小さな血管が無数に駆け巡っています。
糖尿病によって血糖値が上がることで、その小さな血管が障害を受け、血の流れを悪くすることで、網膜に異常を起こしたり、血液成分が血管から漏れ出して目を濁らせるなどの目の異変を生じます。

Q2.糖尿病が原因になる目の病にはどんなものがあるのでしょう?

初期のうちは自覚症状がなく痛みや外見の異常もありませんが、目のかすみや、ぼやけ、視力低下といった症状が徐々に進行していきます。
そのため、知らないうちに病気が進み、症状に気がついた時には思った以上に病状が悪化していることも多くあります。
糖尿病が原因となる目の病気を紹介しましょう。

1:糖尿病網膜症

糖尿病網膜症は糖尿病の三大合併症のひとつです。

現在、国内の後天性視力障害者の19.0%を糖尿病網膜症患者が占め、成人の視覚障害原因疾患の第二位がこの病気です。(科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン2013)

「網膜」は目の内側を覆っている薄い膜。目全体をカメラに例えると、フィルムの役割を持ち、目の中に入ってきた光の刺激を脳に送り、はじめて私たちはものを見ることができます。

糖尿病によって高血糖状態が続くと、目の細小血管がダメージを受けることによって血行不良を引き起こし、身体は防衛策として新たな血管を作りだそうとします。
その血管は「新生血管」とよばれ、とてももろく出血や血液成分の漏れを引き起こします。
その一連の状態を網膜症と呼び、さらに悪化すれば網膜剥離や緑内障といった失明の危険性が高い病気を引き起こす原因となります。

2:白内障

レンズの役割を持っている水晶体が白く濁る病気です。
糖尿病でない場合にも加齢と共に発症しやすい病気ですが、高血糖状態が長期間続くことで血中のたんぱく成分が水晶体に漏れだし、白内障の進行を早めます。

白内障の症状は視界が薄いカーテンをかけられたように白くかすんで見えたり、光が異常に眩しく感じるようになります。
一度水晶体が濁ってしまうと元には戻らないので、日常生活において視覚に障害が生じれば、手術により水晶体を取り出し、人工の水晶体を埋め込む手術を行うこともあります。

3:糖尿病黄斑浮腫(おうはんふしゅ)

黄斑(おうはん)は網膜の真ん中にあり、「見る」役割を担う目で最も重要な部位です。
高血糖によって目の血管が傷付き、血中の成分が漏れ出し、黄斑部がむくむことを黄斑浮腫(おうはんふしゅ)と言います。

網膜に異常がなく、黄斑浮腫(おうはんふしゅ)のみの症状ならば失明の危険性はありません。
しかし、黄斑部は直接視力に関係する場所なので、黄斑のむくみが長期に渡ると視力が大きく低下してしまうので注意が必要です。

Q3.糖尿病による目の病気の治療法は?

糖尿病の合併症として目に異変を自覚したら、ほとんどのケースで治療による血糖のコントロールがうまくいっておらず、目の症状も進行が進んでいることが予想されます。
それまでにも行っている食事療法や薬物療法に加えて、眼科での目の症状に対する治療も進めて行く必要があります。

目の症状に対する治療には下記のようなものがあります。

糖尿病網膜症・糖尿病黄斑浮腫
検査・・・眼底検査、眼圧検査、視野検査よる経過観察
治療・・・点眼による網膜の血行改善、網膜光凝固術(レーザー治療)での細小血管の血流改善や新生血管の予防など

白内障
検査・・・眼科医による視診、視力測定など
治療・・・点眼薬による進行防止、手術による人工水晶体レンズ(眼内レンズ)の挿入など

Q4.目の合併症を起こさないためにはどうしたら良いのでしょうか?

糖尿病の目の異変原因は、高血糖状態より引き起こされる微小血管障害です。
そのため、糖尿病の他の症状の治療と同様、血糖のコントロールが最も重要です。
医師や管理栄養士のもとに行われる食事療法や薬物療法をきちんと続けていきましょう。 

血糖コントロールにあわせ、目の異常にも注意をはらい、少なくとも年に2回は眼科での定期検査を受けることをおすすめします。

血糖を目標値にコントロールし、目の合併症を防ぎましょう

糖尿病は目の病気と深い関係を持っています。
目の合併症を予防するためには、継続的な血糖コントロールが最良の方法になります。

私たちは外からの情報の80%以上を「ものを見る」ことから得ていると言われています。
失明には至らなくても、目に症状が出るだけで日々の生活に大きな不具合が生じてしまいます。

また目は、糖尿病でなくても加齢によって機能が落ちやすい器官でもあります。
「まだ何の症状もないから」と思わず、糖尿病の治療にあわせ、定期的に眼科検診に出向き、目の健康にも十分に気をつけたいものです。

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