【医師監修】糖尿病と飲酒 ~お酒との上手な付き合い方と飲み方の工夫~

お酒の代わりに活用したい飲み物や、飲み方の工夫

糖尿病の方の飲酒量は、1日あたりビールで350ml缶1本程度とされており、毎日の飲酒が習慣となっている人にとっては厳しい制限と感じるかもしれません。
1日の飲酒許容量のお酒では物足りなさやストレスを感じてしまいがちです。
そこで、お酒の代わりになるような飲み物や、飲み方の工夫などをご紹介したいと思います。

① 炭酸の活用

普段ビールやサワーを愛飲している方にとっては、炭酸の爽快感を好まれる方も多いかと思います。
そこで、炭酸水(甘みの無いもの)を取り入れてみてはいかがでしょうか。
たとえば、炭酸水に梅酢を加えたり、レモンを絞って香りや酸味をつけたものなどはとても爽やかな飲み口で、暑くなるこれからの季節にピッタリです。

② ノンアルコールの赤ワイン

赤ワインには高血圧や動脈硬化を予防する働きがあると言われますが、これはアルコールの効果によるものではなく、赤ワインに含まれるポリフェノールという成分によるものです。
アルコール自体は血圧降下の妨げとなるため、赤ワインよりも、ノンアルコールの赤ワインを飲んだ方が、血圧降下作用は大きいと言われています。

③ 緑茶やコーヒーの飲用

文部科学省が助成する大規模コホート研究(Japan Collaborative Cohort Study)によると、緑茶やコーヒーに含まれるカフェインが、糖尿病の発症リスクを低下させると発表しています。
この他、緑茶に含まれるカテキンの一種や、コーヒーのクロロゲン酸という成分が、インスリン抵抗性を改善するという効果があると期待されています。つまり、緑茶やコーヒーの飲用、カフェインの摂取が糖尿病の発症を減少させる可能性があることを示唆しています。
特に緑茶は焼酎などの割り物としても活躍し、少量のお酒でも楽しむことができます。

④ 糖質オフ・カロリーオフのアルコール飲料やノンアルコール飲料

「糖質オフ」「カロリーオフ」「ノンアルコール飲料」などと銘打った飲料が市販されています。
特にビールや発泡酒などはさまざまな種類が販売されています。
肥満やメタボリックシンドロームを気にする方々の増加を受け、これらの飲料の売り上げは年々増加しているようです。
カロリー制限などがある糖尿病患者さんにおいても、このような飲料を活用するのは賢い手と言えます。

しかし、“オフ”や“ゼロ”と表示されていても、全く含まれないということではありません。
健康増進法に基づく基準では、飲料の場合、100mlあたり糖類が0.5g未満ならば「糖類ゼロ(オフ)」と表示ができます。
また、カロリーが20kcal以下ならば「カロリーオフ」と表示ができます。
また「ノンアルコール飲料」も、糖類もカロリーも控えめのものが主流ですが、成分はさまざまです。成分表示をよく確かめることと、気になる場合は医師や管理栄養士に相談するようにしてください。

糖尿病とお酒、重要なのは自制心!

糖尿病患者さんは、“原則禁酒”と言われています。それは、アルコールやアルコール飲料が、血糖値のコントロールや糖尿病そのものの進行などに及ぼす影響が大きいためです。
適量であれば飲酒の許可が出ることもありますが、これはさまざまな条件や医師の判断の下というのが大前提です。

飲酒の際には「適量をきちんと守る」という自制心が欠かせませんが、日々の食事療法や運動療法などもきちんと行って、好きなお酒をいつまでを楽しめるようにしたいものですね。

参照・参考
糖尿病診療ガイドライン2013|日本糖尿病学会|文光堂
e-ヘルスネット│アルコールと糖尿病
日本食品標準成分表2010の概要
JACC│緑茶及びコーヒーの飲用と2型糖尿病リスクとの関連
糖尿病の治療と予防ナビ│糖尿病ではなぜ禁酒?アルコールを楽しみたい方が知っておくべきこと
糖尿病の治療と予防ナビ│糖尿病患者さんは「原則禁酒」。もし飲む場合、お酒とうまく付き合っていくには?
糖尿病の治療と予防ナビ│ノンカロリー」「糖質ゼロ」の定義は?~糖尿病の食事療法に上手く取り入れよう~

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