【医師監修】何にもしていないのに急に痩せたら危険信号!日本人は「痩せ型糖尿病」にも要注意!
特にダイエットもしていないのに急に体重が減った、もしかするとそれは糖尿病の危険信号かもしれません。
また、痩せているから糖尿病の心配はない?そんなことはありません。
欧米人に比べて日本人は痩せていても糖尿病になりやすいと言われています。
ここでは、糖尿病と「痩せる」ということについて見ていきましょう。
急激に痩せるのは糖尿病が進行している可能性も
特に食事量も変わらず、運動もしていないのに痩せるということは、何らかの病気が潜んでいるのかもしれません。
その一つとして考えられるのが、糖尿病です。
肥満が一つの発症要因でもある糖尿病。
治療を行う際、必要があれば食事・運動療法などで減量を勧められることもあります。
もちろんダイエットとしての成果として、体重が減ればそれは望ましいことです。
しかし、特に減量をしていない場合に急に体重が減るのは糖尿病が進行している可能性があるのです。
糖尿病で痩せる理由
糖尿病では、エネルギー源としての糖をうまく細胞に取り込めず、エネルギー不足の状態に陥りやすくなります(糖代謝異常)。
これが進行すると、糖はエネルギー源として活用されず尿として排出されてしまい、代わりに体に貯蔵してあるたんぱく質や脂質を使い始めるため、どんどん痩せてしまうのです。
いつもと同じ生活をしているのに急に痩せたという場合は、他の病気も考えられるため、早めに病院に行きましょう。
元々痩せていても糖尿病に注意。日本人は糖尿病になりやすい
糖尿病に肥満の人が多いのは確かです。
しかし一方で、日本では元々痩せている人が糖尿病を患う「痩せ型糖尿病」が増えていると言われています。
欧米諸国に比べて、日本人の肥満度は決して高くはなく、むしろ痩せ型の人が多い国。
しかし、糖尿病ランキングは世界6位。糖尿病にかかりやすい民族なのです。
日本人が、たとえ痩せていても糖尿病にかかりやすい理由には、次のことが挙げられます。
- 日本人は元々インスリンの分泌力が弱い
血糖値を下げる唯一のホルモンであるインスリン。
このインスリンの分泌力が、欧米人に比べて日本人は弱いと言われています。
そのため高血糖状態が続きやすく、たとえ肥満でなくても、糖尿病になりやすい体質なのです。 - 内臓や筋肉に脂肪を溜めやすい
日本人は、内臓や筋肉に脂肪を溜めやすい体質であるとも言われています。
脂肪が溜まるとインスリンの効きが悪くなり、糖尿病のリスクが高まってしまいます。
また、こんな人は特に「痩せ型糖尿病」に要注意です。
- 糖尿病の家族歴がある
- 普段運動をせず、歩く歩数も少ない(2000歩以下)
- 食事は10分もかからずに早食いしてしまう
- 清涼飲料水をよく飲む
- 野菜をあまり食べない
日々体重チェックをしよう。定期的な健診も欠かさずに
もし特に何もしていないのに体重が急に減ったり、喉が渇く、おしっこの回数が増えたなどの他の症状がある場合には、糖尿病の危険信号の可能性があります。早急に病院に行きましょう。
また、体重は健康のバロメーターの一つでもあります。
「痩せているから糖尿病は関係ない」とは思わずに、食事や運動に気を付け、日々体重を計る習慣をつけると良いでしょう。
また、定期的な健診も欠かさず受けてくださいね。