自覚症状に乏しい糖尿病。早めに原因となる生活習慣の乱れを改善しよう

糖尿病には、1型糖尿病と2型糖尿病があり、10人に9人以上は後者の2型糖尿病です。
2型糖尿病(以下、糖尿病)は、食生活の乱れ、肥満、運動不足、睡眠不足、過度なストレス、遺伝などが原因で、高血糖状態が長く続くことによって起こります。
進行すると、全身を巡る血管や神経にダメージを与えてさまざまな合併症が起こり、最悪の場合は死に至る状況を起こしかねない怖い病気です。

生活習慣の改善により将来の糖尿病リスクを減らすこと、また発症した場合にも早い段階できちんと「血糖コントロール」を行っていくことが大切です。

「初期症状」はほとんどない!糖尿病の症状とは?

糖尿病は、「サイレントディジーズ」とも呼ばれるほど初期症状が出づらい病気。
検診などで、糖尿病、あるいは糖尿病予備群と診断されても、自覚症状がないからまだ大丈夫と思って治療を行わないでいるのはとても危険です。

糖尿病の代表的な症状には次のようなことが挙げられますが、これらの症状が現われたときにはすでに病状がかなり進行していたり、合併症を発症してしまっていたり、ということも多いものなのです。

◆糖尿病の代表的な症状

  • 異常にのどが渇く。たくさん水分を欲する。
  • トイレが近くなった。尿の量が増えた。
  • 強い空腹感や異常な食欲。
  • 食べているのに痩せる。
  • 疲れやすい。体がだるい。
  • 目がかすむ。
  • 手足がしびれる、チクチク刺すような痛みがある。よく攣る。
  • 皮膚が乾燥する、かゆい。
  • 切り傷など皮膚の傷の治りが遅い。

疲労感や皮膚の乾燥などは、健康な人でもよく起こり得るものなので軽視しがちですが、いつもと違う感じがする、他の症状も併せて発症しているなど、少しでも気になることがあれば早めに医師に相談するようにしましょう。

「遺伝因子」と「環境因子」。「環境因子」になりうるものとは?

糖尿病の原因は、「遺伝因子」と「環境因子」の2種類があります。

糖尿病は、両親や親せきなど血縁に糖尿病患者さんがいる場合、遺伝的に糖尿病を発症しやすくなる、つまり「遺伝因子」があると考えられています。
しかし遺伝についてはその全貌が解明されていないのが現状です。

そして糖尿病における「環境因子」とは、主に次のようなことを指します。

◆糖尿病の「環境因子」

  • 加齢
  • 肥満
  • 過食/高脂肪食
  • 運動不足
  • 睡眠不足
  • 高血圧/高脂血症
  • ストレス
  • 喫煙

これらの「環境因子」はどれも直接的・間接的に血糖値を上げる要因となり、「遺伝因子」と合わせ、これらが重なって糖尿病が発症すると言われています。

糖尿病の原因というと、「甘いものばかり食べているから」「太っているから」というイメージがあるかもしれません。
しかし血糖値を上げやすいのは、砂糖を使ったいわゆる甘いお菓子に限ったことではなく、ごはんやパン、くだものも炭水化物を多く含むので血糖を上げやすく、それらを食べ過ぎると高血糖を招き、糖尿病の大いなる原因となります。
また、痩せていても糖尿病を発症することもあります。

大切なことは、「暴飲暴食しているけど若いから大丈夫、痩せているから大丈夫」といった先入観を改め、糖尿病における環境因子がさまざまあることを知って正しい理解を身に付け、環境因子を取り除くためにできることから始めていくことです。

生活習慣を見直して「環境因子」を減らす。ウォーキングは糖尿病予防に一石二鳥!

環境因子を減らすためには、生活習慣の見直しが欠かせません。
適正なカロリー内で栄養バランス良く食べる、定期的(週3回以上)に運動を行う、規則正しい生活をする、禁煙するなどをきちんと日々実践していくことが重要です。

またここで取り上げたいのが、環境因子の一つである「ストレス」
人間関係や将来の悩みなどの精神的なもの、また病気やケガ、疲れといった肉体的なものもストレスに含まれます。
どんな人であれストレスを感じることはあるものですが、慢性的なストレス状態は体に悪影響を及ぼしてしまいます。

ストレスを感じると、血糖値を上げるホルモンが分泌され、一方で血糖値を下げるインスリンの効きが悪く(インスリン抵抗性)なり、血糖値が上がります。
また、ストレスで不眠になったり、過食に走ってしまったりすれば、血糖値をさらに上げたり、下がりづらくする原因となり悪循環に陥ってしまいます。

完全にストレスのない生活を送ることは難しいかもしれませんが、なるべくストレスの原因となっているものを取り除き、また簡単にできるストレス解消法を持っておくことも大切なことです。
手軽なストレス解消法としておすすめなのが、ウォーキング。
汗ばむ程度に歩けば気分も爽快、さらにウォーキングなどの有酸素運動は血糖値や血圧を下げる効果も期待できるので、糖尿病の予防には一石二鳥です。
1日15~30分程度、週3回以上を目安に始めてみてはいかがでしょうか。

糖尿病は「血糖コントロール」が肝。定期的な検診を欠かさずに

糖尿病は、さまざまな原因によって高血糖状態が続いてしまうことによって発症します。
遺伝や加齢は手の打ちようがないとしても、他の環境因子である生活習慣の改善は今日からでも始めることができます。
糖尿病が発症した場合にも、適切な血糖コントロールを行っていくことで、糖尿病の進行や合併症の発症を防ぐことができます。

生活習慣の乱れを正し、血糖コントロールを行っていくとともに、定期的な検診も欠かさずに受けるようにしましょう。
また、気になることがある場合には早めに受診することが大切です。

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