[糖尿病ニュース]動き出す再生医療 網膜、角膜へ 着実に成果

糖尿病でいちばん怖いのは合併症。
特に眼の合併症は、悪化すると失明することもある恐ろしい症状の一つです。
そんな眼の病気の新しい治療法の研究が進められています。

予防と治療:動き出す再生医療(4)網膜、角膜へ 着実に成果…坪田一男氏
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=105866&cx_text=10&from=ytop_os_txt2

今回紹介するのは、慶應義塾大学医学部眼科教授の坪田一男さんへのインタビュー記事です。
坪田さんは角膜の専門医です。現在、角膜に障害を受けて視力が低下してしまった場合は、角膜移植による治療が一般的ですが、亡くなった方による角膜の提供が必要とする患者さんの数に対してかなり足りないのが現状。
そこで、再生医療によって角膜を修復する研究が進んでいます。

特に注目されているのが、iPS細胞による再生医療です。
坪田さんたちは、iPS細胞から角膜の内皮を作る研究を行っています。
iPS細胞を使った治療の問題点は、細胞ががん化しないか・細胞が患部から別の部分に飛んでいって問題を起こさないかなどの安全性です。これがしっかり見極められれば、患者さんへの応用が効くため、今は慎重に実験を重ねているそうです。

“網膜の病気には、加齢に伴い網膜の中央部にある黄斑という部分が傷ついて失明することもある「加齢黄斑変性」や、光刺激を電気信号に変える視細胞などが障害を受ける「網膜色素変性症」、糖尿病の合併症で血管が障害されて出血を起こす「糖尿病性網膜症」、強度近視の人に多い「網膜剥離」など、さまざまな病気があります。これらの病気にiPS細胞を使った再生治療が確立できれば、失明に苦しむ患者さんの視力を回復することが可能となるでしょう。”

坪田さんが言うように、この治療法が確立されると、眼の病気を持つ多くの患者さんが救われることになります。糖尿病性網膜症もその一つです。
さらに、これらの再生医療の迅速な承認を可能にする法律が今年の11月に施行されます。
しかし、そんなに早く承認してしまって大丈夫なのだろうかと懸念する人もいることでしょう。それに対して坪田さんは以下のように話しています。

“一方、迅速承認で安全性は確保できるのか、との意見があります。ただ、100%絶対に安全ということが分かってからでないと承認しないとなると、治療の実現がずっと遅くなります。どこまでやれば安全なのかというのも難しい。再生医療を待ち望んでいる難病の患者さんたちがいらっしゃるのですから、実現できる医療にしていかなければ意味がありません。”

もちろん、合併症を起こさないように定期的に眼の健診を受けることが何よりも大切ですが、一日も早く実用化されて、既に糖尿病性網膜症や他の眼病で苦しんでいる多くの患者さんが治療を受けられることを願います。

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