糖尿病患者さんは「低体温症」にも注意。低体温症の対処方法とは

糖尿病が進行してくると、体にさまざまな症状が現われてきます。
あまり知られていませんが、糖尿病患者さんは「低体温症」にもなりやすいということをご存じでしょうか。

今回は「低体温症」についてとその予防方法などについて見ていきたいと思います。

「低体温症」とは?

私たち人間は哺乳類で、外気に関わらず一定の体温を保つ恒温動物です。しかし何らかの原因で体温を保つことができず、体の深部体温(直腸や食道などの温度)が35℃以下に低下した状態のことを「低体温症」と呼びます。
多くは山など気温の低い場所にいるときや、冷たい水の中に長時間いるときなどに起こりますが、日常生活の中でも低体温症に陥ることもあります。特に高齢者や子どもは、体温を調整する機能が弱いため、防寒対策が遅れて低体温症になりやすくなります。

その他にも、次のようなことが低体温症の原因として挙げられます。

  • 睡眠薬や鎮痛薬などを服用
  • 食事の不足(エネルギー不足、低血糖)
  • 自律神経の乱れ
  • 泥酔          など

糖尿病と低体温症の関係

では、なぜ糖尿病患者さんは低体温症になりやすいのでしょうか。

◎食事制限や胃腸の障害でエネルギー不足になりやすい

糖尿病で食事制限を気にするあまり、身体活動に対して食事の摂取量が少なすぎたり、栄養を消化吸収する力が低下している場合には体が飢餓状態となり、熱を生み出せず低体温症に陥りやすくなります。

◎自律神経障害により、体温調節がうまくいかない

自律神経(交感神経・副交感神経)は意識とは関係なく、呼吸や胃腸の働き、体温調節などを司っています。糖尿病の合併症で自律神経が障害されると、体温調節がうまくいかなくなることがあります。

低体温症の対処方法

低体温症は、その程度によって対処法が変わってきます。いずれの場合も、本人の対応が難しい場合もあるので周りの人が速やかに対処を行いましょう。意識障害、呼吸の低下がある場合にはすぐに病院に連絡しましょう。

◎35℃~33℃の軽度の低体温症

筋肉の震えや鳥肌が起こる。意識が遠のき、無関心になることも。
服を着せる、毛布をかぶせるなど保温を。砂糖水、味噌汁、コーンスープ、お汁粉などの温かい飲み物(コーヒー、紅茶、緑茶などカフェインはNG)を飲ませる。

 

◎33℃~30℃の中度の低体温症

意識障害が起こり、呼びかけても反応しない。呼吸の回数が減る。
不整脈が起こりやすいため、体を動かさないことが大切。また、体を温めることもNG。冷たい血液が心臓に戻ってショックを起こすことがある。

◎30℃以下の重度の低体温症

つつくなど刺激に反応しない。呼吸、心拍の停止。
呼吸が止まっている場合や、呼吸の回数がかなり減っている場合は、人工呼吸を。また、心拍の停止が確認されたら心臓マッサージを行う。

周りの人が気付くことが大切

低体温症の発見が遅れると、最悪の場合には死に至りかねません。
低体温症が進行する過程では、意識がもうろうとする、ろれつが回らなくなる、などの症状が出る場合もあるので早めに周りの人が気付いて対処することが重要です。

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