いびきをよくかく人は糖尿病リスクが2倍にアップ?いびきと糖尿病の関係

「いびき」の種類と原因

いびきといっても、糖尿病に関わるいびきと、そうではないいびきがあり、大きく分けて以下の2種類があります。

(1)単純いびき症

一般的ないびきが「単純いびき症」です。原因は、鼻づまり、ストレス、疲労、飲酒など一時的な要因が多く、原因を取り除けば改善が可能です。

(2)睡眠時無呼吸症候群

一時的ではなく、一晩に何度も無呼吸状態や低呼吸状態が繰り返し起こる場合(1晩(7時間)の睡眠中に10秒以上の無呼吸を30回以上または、睡眠1時間あたりに5回以上起こす場合)、「睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome:SAS)」と呼ばれます。
周囲の人から指摘されるほど、いびきが大きいことが特徴です。呼吸が止まるたびに脳が覚醒するので、浅い眠りになりやすく、眠気や注意力が散漫になるなど日中の活動に影響を及ぼすことも多くあります。

無呼吸状態が繰り返されることで、体内の酸素が不足し、糖尿病などの病気を誘発する可能性があるとされています。(詳しくは後述『「いびき」が糖尿病のリスク因子になる理由』を参照)

「いびき」は、糖尿病のリスクを高める

肥満によって首まわりに脂肪がつくと上気道が物理的に狭くなり呼吸に悪影響が出ます。そのため、これまで睡眠時無呼吸症候群は肥満体型の人に多く見られ、そのことが糖尿病のリスク因子になっていると考えられてきました。

しかし、ハーバード大学のwael K.AI-Delaimy氏らの研究により、肥満であるかどうかや年齢に関わらず、慢性的にいびきをかく人はいびきをかかない人に比べて糖尿病のリスクが2倍に上がるという報告がなされたのです。
またさらに、日本人の場合は、欧米人に比べて顎の骨格が小さいため睡眠時無呼吸症候群が起こりやすいとも言われています。

これらを踏まえると、「肥満だからいびきをよくかく→いびきをよくかく人は糖尿病のリスクが高い」というだけではなく、「いびきをよくかく→糖尿病になりやすい」ということが言えるのです。

「いびき」が糖尿病のリスク因子になる理由

それでは、いびき(ここでは、単純いびき症ではなく睡眠時無呼吸症候群)が糖尿病のリスク要因となるのはどうしてなのでしょうか。

<睡眠時無呼吸症候群で引き起こされる合併症とリスク>

前述のとおり、ハーバード大学のwael K.AI-Delaimyらは、10年にわたった追跡調査により、いびきをかく人はいびきをかかない人に比べて糖尿病のリスクが増加するという結果を論文で発表しました。

いびきによる糖尿病発症の詳しいメカニズムについては、まだ研究段階ですが、現状では、上気道が狭くなることによる睡眠時無呼吸やいびきによって、体内の酸素が不足し、血糖値の上昇に関与するホルモンの一種「カテコールアミン」などが増加することで、血糖値を低下させるホルモン「インスリン」の抵抗性を高め(インスリンの効きが悪くなる)、それが2型糖尿病の発症を招くのではないかと考えられています。

また、睡眠時無呼吸症候群により引き起こされる合併症のリスクは他にもあり、高血圧のリスクが2倍、心筋梗塞は4倍、脳血管障害は4倍になることが分かっています。これらは、夜間の酸素不足や覚醒により、交感神経が興奮して(優位になって)気道の筋肉が緩み閉塞してしまうことで、肺の気圧が陰圧(肺が外気を取り込もうとして横隔膜が収縮し、肺が押し広がる状態)になることが影響し、血管や心臓に負荷がかかることが原因と言われています。

いびき

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