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糖尿病最新情報がここに!「糖尿病ガイドライン2013」をやさしく解説

はじめに

糖尿病とはどんな病気なのかということを知ることは大切ですが、糖尿病と上手くつき合っていくためには、糖尿病だと診断される「糖尿病の診断基準」も知っておく必要があります。
そこで今回は、糖尿病の診断基準を定めている「糖尿病ガイドライン」について解説し、日常どのようなことに気をつけて過ごせば良いのかもご紹介します。


糖尿病ガイドライン2013の改訂のポイントは「国際標準化」

糖尿病の診断基準は、日本糖尿病学会が科学的根拠に基づき、糖尿病の診断と治療が行えるように策定した標準的なマニュアルです。

糖尿病の診断基準は、3年ごとに改訂がされてきましたが、今回は糖尿病の診断基準の一つであるHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の数値を世界基準の表記に変更しました。
これまでは暫定的に、国際標準である数値(NGSP値)と従来の日本糖尿病学会が標準化している数値(JDS値)を併せて表記するようになっていましたが、いよいよ6月からはHbA1c値は国際基準値であるNGSP値に統一されています。
つまり、今年の6月以前からHbA1c値を記録している方は、NGSP値とJDS値どちらで記録されているかを確認する必要があります。
以前のJDS値と比較するときの換算方法は、検査値に0.4%足したものがNGSP値だと考えて下さい。


糖尿病ガイドラインによる糖尿病の診断基準

日本糖尿病学会ホームページより、糖尿病診断に至るフローチャートを下に示します。


ガイドライン


糖尿病と診断するためには、持続的に高血糖状態であることを確認することが必要となります。
ですから、チャートのように、血糖値のみ正常範囲よりも高いだとか、HbA1c値のみ高いという場合は再検査し、いずれも高値であると認められたときに糖尿病だと診断されます。
ただし、血糖値のみ高値であるが、糖尿病の典型的な症状である口渇、多尿、多飲、体重減少が認められる場合や、明らかに糖尿病性網膜症の症状が見られる場合は、再検査なしで糖尿病と診断されます。


また、今回のNGSP値に統一するという改訂に伴い、血糖コントロール目標値も6月から新しくなりました。
  • 血糖正常化を目指す際の目標・・HbA1c 6.0%未満
  • 合併症予防のための目標・・・・HbA1c  7.0%未満
  • 治療強化が困難な際の目標・・・HbA1c 8.0%未満

正常型、境界型、糖尿病型、あなたはどれ?3つの型の判定基準

先ほどのフローチャートの結果では「糖尿病」か「糖尿病の疑い」に分かれていますね。
「糖尿病の疑い」の場合はいわゆる「境界型」です。

一方で、血糖値とHbA1c 値による判定ではなく、糖代謝異常による判定基準、つまり血糖値だけを指標とする判定基準によると、下表のように、正常型、境界型、糖尿病型の3つに分けられます。

この他、空腹時血糖が正常域であっても糖尿病への移行率が高い100〜109mg/dlの集団を「正常高値」といって、経過の要観察やブドウ糖負荷後2時間試験(OGTT)が行われることがあります。


ガイドライン


「空腹時血糖126mg/dl」、「ブドウ糖負荷後2時間値200mg/dl」など、この3つの型の表とフローチャートでの判定される値は同じですよね。

2つの表があるためにわかりづらくなっているのですが、血糖値の基準は全く同じです。


実は、2010年に糖尿病ガイドラインが改訂される以前は、糖尿病の診断基準ではHbA1c値は、あくまでも補助的な位置づけでした。しかし、血糖値と並ぶ重要な数値であるとして格上げされたため、フローチャートに改訂が加えられたのです。
そして、これまで以上に早期の診断が可能となったのです。


用語についての解説
  • 血糖値:血液内のグルコース(ブドウ糖)濃度のことである。
  • HbA1c:ヘモグロビンエーワンシーとは、血液中の余分な糖と赤血球のタンパクが結合したものである。HbA1cが多いほど血液中に余分な糖が多いという指標となる。
  • ブドウ糖負荷後2時間血糖値(OGTT値):10時間以上絶食後、75gのブドウ糖を経口負荷し、2時間後に採血する試験(OGTT)で、血糖値が200mg/dl以上であれば糖尿病型と判定される指標となる数値。
  • 空腹時血糖値:食事から10時間以上あけて測定する値。一般的には前日夜9時以降絶食とし、翌朝の食事前に採血する。

普段どのようなことに気をつけて過ごせば良い?

糖尿病と診断されたら、日常生活では、どのようなことに気をつければよいのでしょうか。
もちろん主治医の指導監督のもと、食事療法、運動療法、必要に応じて薬物療法による治療をコツコツと継続することが大切なのが大前提となります。
その他にも次の2点に気をつけて過ごしましょう。


1.自分の糖尿病の進行状況を知る

図表でも示しましたが、自分の現在の検査値と3つの型を照らし合わせてみましょう。
数値を知ることで治療のモチベーションも上がりますね。
血糖コントロールやライフスタイルに改善が見られない場合は、合併症を起こす恐れもありますが、改善すれば、前のステージに戻ることも可能なのです。


2.シックディ(病気の日)の時の血糖管理

体調を崩し、食事がいつものように摂れないと血糖コントロールが乱れやすくなります。
脱水と高血糖が続くと意識障害が起こる可能性もありますので、そのような危険を避けるためにも体調の悪い時は十分に水分を摂取し、食欲がなくても消化に良い食事(おかゆなど)を少しでも摂り、いつもよりもまめに(3〜4時間ごと)血糖値を測定し異常がないか注意をしましょう。
そしてなるべく早めに主治医に連絡し、指示をもらうようにしましょう。


まとめ

今回は2013年6月に新しくなったばかりの糖尿病ガイドラインおよび糖尿病の診断基準について変更点を詳しく解説しました。
今後は国際基準に従って治療を進めていくので、検査値で戸惑ったときはフローチャートを参考にして下さい。


また、日常生活を過ごす上で気をつけるべき注意点についてもご紹介しました。
病気を知り、糖尿病と上手にお付き合いしていきましょう。

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